【営業の極意】商談時のヒアリング

「営業はサイエンス」であると考え、PDCAサイクルを回し続けた結果、アプティでは営業成約率(成約件数÷商談件数)がチーム全体で70%以上あり、現在では毎月300社前後の新規取引を実現しています。またこの成約率は営業を初めて3ヶ月の新卒営業の数字も含まれており、他の会社様でも参考になることがあればと思い記載します。

1414214920092書き込み:社長(アプティ代表)久しぶりに事業の立ち上げを1から始めたところ自分が1番忙しくなるという珍プレーに見舞われた初老の男性。

皆さんは「BANTC(バントシー)」という言葉を知っていますか?

営業時におけるヒアリング項目の頭文字を指すのですが、何故かあんまり知られていません。誰が最初に言ったのかは知りませんが、すごく大切なことなのでぜひ覚えておくといいと思います。というのも、いくら自社製品(サービス)が他社と比べて競争優位性があろうと、「BANTC」をしっかりとヒアリングしないとターゲットなのかどうかが判断しずらく、成約率が下がってしまいます。逆にもし今までヒアリング項目を体系化していないのであれば、それをするだけでだけで成約率が格段に向上します。

【BANTC(バントシー)】
B=Budget:予算
A=Authority:権限(決済者)
N=Needs:必要性
T=Timing:時期
C=Competitor:競合

では、これを聞くタイミングはいつが良いのでしょうか?タイミング的には2箇所あります。①「アプローチ(テレアポ、紹介、展示会など)時に聞く」②「初アポ(初回訪問)時に聞く」です。当社の経験上①のタイミングで聞けると「即決(最初のアポイントで成約すること)」の可能性が格段に上がります。ただ今回は、②「初アポ時に聞く場合」で詳しく記載していきます。

B=Budget:予算

ここで言う予算は2つの意味があります。1つ目は「大体の予算感が顧客とfixしいているか?」です。例えば、当社のざっくりの見積感覚が100万、顧客の予算感が30万円なら、成約に結びつく可能性は低いです。なので遠慮せずに最初のアポの段階で聞いてしまいましょう。できれば先方よりも先に自分たちから金額は顧客へ提示し、※アンカリングしてしまいましょう。

※アンカリングとは、交渉者が最初の提示条件を準拠点にして、相手に「フレーミング(枠付け)」を与える行為。 わかりやすく言うと、こちらから先に提示金額を(100万円と)言った場合、その基準金額(100万円)から前後するだけなので交渉がしやすくなるという研究があります。

 

A=Authority:権限(決済者)

上記イラストのように、先にアンカー(イカリ)を先方より先に降ろすことで先方から70万円とか130万円とかには引っ張られることはないと言われています。無茶な交渉はロープが切れること(破談)になってしまうからです。(ただし通常の場合、お金を払う側が先にアンカリングした方が交渉です)

予算の2つ目が「担当者が予算を確保しているかどうか」です。もし顧客が予算を確保していない場合、今回の商談は「情報交換」や「長期案件」で終わってしまうことが多く、成約に繋がらないケースが多いです。

商談相手が決裁者かどうかを把握しましょう。例えば商談で担当者と意気投合し、手ごたえもあったにもかかわらず、後日「今回はご縁がなかったことに」と言われるケースがあります。

1.自分がいないところで決済者からダメだしをされた
2.担当者から決済者へ「こんな話でした」とカンタンに報告され、ちゃんと伝わっていない
3.間違った伝言が伝わるなどが考えられます。

このようなことが起こらないように、最初の段階で「この商品(サービス)を導入するにあたって、誰か相談される方はいらっしゃいますか?」と言ってください。その際、「いや、自分で決めるよ」と言われれば、商談相手が決済者ですし、もし「社長に相談するよ」と言われた場合には「ではせっかくなので次回社長様にもご同席いただいた方がよろしいかと思うのですが、こちらからご連絡入れてもよろしいですか?」と言ってください。

またもし決済者の同席が叶わなかった場合、決済者に渡してもらう用の資料を用意する手もあります。当社の場合には「マンガでわかる×××」という読むだけで内容がちゃんと伝わる「マンガ」を用意していますし、忙しい上司がサラッと読むだけで要点やメリット、デメリット、リスクなどが1枚でわかるもを用意するのもいいでしょう。

(↑参考)

N=Needs:必要性

そもそも論で「お客様が抱えている問題」や「お客様が欲しているモノ」が当社の製品(サービス)で解決できるのか?ということがあります。例えば、自分がヤマダ電機へSONYのテレビを買いに行ったとします。その時、Panasonic炊飯器のキャンペーンで10,000円引きと言われても、「なんのこっちゃ?」となりますよね。でもPanasonicテレビが今だけ30,000円引きと言われたら、「ピク」ってきちゃいますよね。これと一緒で必要性を感じている人に営業しないと決まるものも決まらないです。

ただし、ここで難しいのは顧客が必要性に気づいていないケースがあります。その場合、相手が法人顧客であればいかに当社の製品(サービス)が御社の「PL,BS,CF」の改善に繋がかということを大々的にアピールしなくてはなりません。

てか、BtoB営業は「顧客のPL,BS,CFの(どれか)改善なくして成約なし」です。

T=Timing:時期

顧客に採用時期を必ず聞きましょう。せっかく時間とお金をかけて伺ったアポイントで「 非常に良いサービス(製品)だね。じゃあ来期もう1度来てくれる?」では意味がありません。来期の見込みは立つかもしれませんが、またその時に1から提案することと同じです。もしタイミングが合わなければ、こちらからやれることは1つしかありません。

それは「タイミングが来た時に必ず連絡をもらえるようにリレーションは保つ」ということです。リレーションの取り方はいくつかあるのですがここでは2つ挙げます。①メルマガと②手紙です。①は見込み顧客数が多い場合(展示会後など)が向いています。ただメルマガは顧客にとって本当にお得な情報を流さないと配信停止につながるので注意が必要です。②「僕のことを忘れないでね!採用時期早まったら連絡してね」という意味あいです。2つに共通するのは相手の負担にならないこと。そして自分のスケジュール帳に来期連絡するのを忘れないように記載しましょう。

C=Competitor:競合

「商品(サービス)は他にも比較されましたか?」とまずは忖度せず聞いてください。いくらこちらが良い提案をしても、競合の方が良い提案なら失注です。競合が何社くらいいるのか?名前は?金額は?なども遠慮せずに聞きましょう。敵がわからなければやるべき対策が多すぎます。

逆に競合について何1つ教えてくれないケースは珍しいです(大抵の場合は少し教えてくれる)。教えてくれない場合はまだ心を開かれていないということも含めて商談が成約しないことが多いです。また顧客の方が我々よりも競合について詳しいので「他社は新規機能(製品)が追加された」というような新しい情報を仕入れることができます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

営業担当はお客様に嫌われたくないという感情が大きく、何かにつけて遠慮しがちです。ただ良い提案をすることも時間をくれた顧客(候補)に対する礼儀なのでぜひ遠慮せずに聞いてしまいましょう。

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